|
| 6月3日(土) 最初にタイトルだけ知ったときから興味がそそられた。 舞台は第二次世界対戦前後のイタリア中部トスカーナ地方。 トスカーナの町々の美しい風景を、イギリス人のちょっとシニカルなユーモアセンスでくるんで、アメリカ人の憎めない滑稽さを少しふりかけたような小粋な作品。 ムッソリーニのファシスト軍がフィレンツェの町中で大暴れしている最中、ウフィッツィ美術館の有名なボッティ・チェルリの「春」の前で、主人公のおばさんたちが優雅に午後のティータイムを楽しんでいるシーンは笑ってしまうけど、そんな戦争という極限の社会情勢に関わらず自分たちの日常生活を楽しむスタイルを貫いていて、観ているこちらの心も豊かにさせてくれる。 いよいよナチスが敗色濃厚になってサンジミニャーノの礼拝堂を爆発させようとしたとき、内部のフレスコ画をコツコツと修復してきた修復師の苦労を知っている仲間のおばさんたち(イギリス人のちょっと気位の高いおばさんが先頭に立って)が、建物に体を縛ってまで命がけで守るシーンや、騙されて一文無しになったユダヤ系アメリカ人を必死に協力して安全な場所まで逃がしてあげるシーンなどなど… 思わず笑っても、その後すぐ自然と涙ぐんでしまう…。国や人種を超えて芸術を愛する精神と反戦へのメッセージが随所に込められた素晴らしい映画だった。 |